理系だもの

コミュ障理系会社員兼バレエダンサーの日記。健康食品のガチすぎるレビューから、ニュースについての自分なりの意見を書いたりしています。ためになる記事も多分ある。理系だもの。好きなこと:バレエ・ダンス鑑賞・音楽を聴くこと(推しは奏音69さん)、嫌いなこと・人:フェミニスト・媚びること・ストレッチ

小中理科の有名な問題を科学者のはしくれがガチで解いてみた

どうも、理系です。

夏休みの理科の宿題といえば、朝顔の光合成の問題ですよね。ふ入りの葉の一部にアルミを巻いて光を当てた後にヨウ素液に漬けてどこが染まるかってやつですね。
ふは葉緑体がないので光を当てても当てなくても、デンプンは作られませんが、ふではない部分では、葉緑体があるため光が当たった場所のみデンプンが作られます。

通常の問題では、ここまでしか求められないのですが、理科ガチ勢はこれでは終わりません。

ここで、疑問が生じます。なぜ、植物は葉をふ入りにする必要があるのかです。栄養を効率よく産生するためには葉緑体が沢山ある必要があります。
しかし、ふがあると、その部分には葉緑体がないため、ふがない葉より栄養産生の効率が落ちてしまい、あまり良くないと思うのですが…

どういう機序でふができるのか、また、ふができることによるメリットは何か、ここまで深い疑問を持つ小さな科学者のために、日本植物生理学会のホームページで専門家の見解を調べてみました。

結論は、よく分かっていないそうですが、特定の遺伝子の突然変異によりふができるそうです。
より詳しく言いますと、ふがあろうとなかろうと、葉にはもともと「白色体(プラスチド)」という器官があります。一般に、プラスチドは葉緑体の前駆体で、プラスチドに光が当たると、葉緑体ができます。しかし、ある特定の遺伝子変異が起きると、葉の一部で、プラスチドが葉緑体になれず、そのまま残っているか、あるいは、葉緑体の状態を維持できずに壊れてしまったプラスチドが残っています。 プラスチドは白色のため、ふは白く、ふではない部分は葉緑体が緑のために 緑に見えます。また、プラスチドは光エネルギーを受容できないため、ふでは光合成ができませんが、葉緑体は光エネルギーを受容できるため光合成ができます。

また、発育条件によりふができやすいできにくいもあるようで、強い光のある環境ではふ入りの葉ができやすいようです(←機序は不明)。また、病気によりふができることもあるようです。

メリットについても、特別な環境下ではふがあった方が繁殖あるいは発育上有利になるのではないかと推測されてはいますが、決定的ではないようです。

どの問題集にも載っているような有名な問題なのに、背景にある仕組みは、専門家でもよく分かっていないというのが意外でした。


本記事は日本植物生理学会の下記のページを参考に書きました。より詳細な説明は下記のリンクからどうぞ。
https://jspp.org/hiroba/q_and_a/detail.html?id=727