どうも、理系でーす。
皆さんは「宵越のお茶は飲んじゃいかんよ」って言葉をご存知でしょうか?
聞いたことない方は、お若いですね。ということで笑。
某テレビ番組で、30℃で飲みかけの各種飲料で24時間放置した後、菌の数を数えたデータが発表されたらしい!!
まあ、こんなぱっと見すごいデータが出てくるわけですよ。
ここで思考停止してたら、昨日の記事みたいにメディアに騙されちゃいますよ!
もう病気だと言われそうですが、ちょっと言いたいことがありまして、
「なんで、水のデータないんすか?
コントロールのデータがないですよ!!
もし、水を放置して、緑茶くらいの結果なら、『麦茶やべぇぇぇ』のままですけど、
もし、水を放置して5万とかいう結果になったら、『麦茶の方がマシやん』となってしまい、結果を正しく解釈できないです。
しかも、溶媒のデータがなければ、菌の数の増加理由の考察(水が原因か、水に溶けているものが原因か)ができないよ。
出直してこいぃぃぃ!!!」
はい、お見苦しいものをすみませんでした。
オレンジジュースやスポーツドリンクは何でお茶類よりも菌が繁殖しにくいんでしょう?
一般的なイメージでは、
お茶にはカテキンが含まれているから菌を殺してくれる
スポーツドリンクやオレンジジュースには砂糖が含まれているから、菌がそれを栄養にして増えそう
となるかもしれませんが、ここで考えてみて欲しいのです。
どうしてフルーツよりも砂糖をいっぱい使ったジャムが腐りにくいのってなんでだろう?
生魚よりも塩漬けの方が腐りにくいのは何でだろう?
砂糖か塩かの違いはありますが、原理は同じなので。
何と、砂糖が菌の増殖を抑えているのです!
砂糖の濃度が50%になると菌はほとんど増えませんし、70%を超えると、カビすら生えないらしい。
砂糖すげえぇぇぇ!!!
いや、でもなんで?と思ったあなた、よーーーーく考えよーーーーう!
ここで、高校化学と生物の知識があれば、どうして砂糖をたくさん加えた方が腐らないのかなんとなくわかると思います。
細菌の細胞膜は、水は通すけれど、溶けているものは通さない半透性の膜になっています。この状態で、水は濃度の薄い方から濃い方に移動します。砂糖をたくさん含む溶液内に細菌を入れると、溶液内の砂糖の濃度が細菌の細胞内の砂糖の濃度よりもはるかに高くなるので、細菌の持つ水分が、砂糖を多く含む溶液に移動し、細菌が脱水状態になります。その結果、細菌が死んでしまうので、細菌が増えないのです。
(塩漬けの場合は砂糖が塩になっただけで、原理は同じです)
その原理で考えると、水も雑菌が増えにくい気がするぞ、水から細菌へ水が移動して、細菌が破裂して死ぬと考えれば菌が増えにくいはずだが、データがないからなぁ.....
ということで、スポーツドリンク・オレンジジュースには大量の糖分が含まれているため、浸透圧の関係で菌が繁殖しにくいが、お茶類には砂糖があまり溶けていないため、細菌の繁殖を抑えられないということになります。
で、麦茶と緑茶の差は、麦茶の主要成分はミネラルだが、緑茶の主要成分は殺菌作用のあるカテキンであるという違いによるものと見た。←アッサリしすぎ
ちなみに、麦茶にはGABAが含まれているんだってさ、GABAは経口摂取しても脳に移行しないけどね(笑)