どうも、消費者センターかよ!と言われそうなネタをやり続けている理系です。
秋の行楽シーズンと運動会シーズンが近くなってきたので、ウェットティッシュの除菌効果の検証データを示している。
外食をしたときに出てくるウェットティッシュorおしぼりでどれくらい手を拭いていますか?
実は全然菌を殺せていない可能性があります。
- 世間一般の除菌へのイメージ
- 実際の商品を用いたテストの結果が結構衝撃的
- 手を洗うのとウェットティッシュで拭くのどっちがきれいになるの?
- 液体タイプの消毒薬とウェットティッシュを比較すると
- 終わりに
- 【指定医薬部外品】手ピカジェルおでかけホルダーピンク60ml(携帯用)
世間一般の除菌へのイメージ
以下は埼玉県で行われた除菌に対する意識調査の結果です。
https://www.pref.saitama.lg.jp/b0304/syouhintest/jyokin02.html
- 除菌への関心の有無
約84%の消費者が「除菌に関心がある」と回答しました。
- 除菌の必要性(複数回答有り)
約57%の消費者が「衛生上必要」と回答しました。一方、約42%の消費者が「目に見えない除菌効果は疑わしい」と回答しました。
- 除菌商品に期待すること(複数回答有り)
約73%の消費者が「感染症や食中毒の予防」と回答し、次いで「防カビ」(約46%)でした。
- 除菌効果のイメージ
約49%の消費者が「除菌によって菌は取り除かれる」と回答し、除菌の程度について「大部分の菌」(約43%)と回答しました。一方、約20%の消費者が「分からない」と回答しました。
- 除菌ウエットティッシュの使用目的
約72%の消費者が「主に汚れを拭くために使用する」と回答しました。また、約18%の消費者が「主に除菌をするために使用する」と回答しました。
実際の商品を用いたテストの結果が結構衝撃的
菌をまいた培地を除菌ウェットティッシュアルコールタイプ・除菌ウェットティッシュノンアルコールタイプ・除菌表示のないウェットティッシュ・水道水を含ませたティッシュペーパーで拭いた結果を示しています。
どのタイプのティッシュで拭いたとしても、1回では菌はいなくならないということが良く分かります。
また、微生物は大きく分けてウイルス・細菌・真菌・原虫があり、それぞれ構造が全然違います。そのため、除菌表示があったとしても、全ての菌に効果があるとは限りません。
私の過去記事にも似たようなことを書いたものがあります。
https://www.rikeidamono.com/entry/2019/07/04/121143
実際の製品にも、目立たないところにそのような表示があるはずです。
手を洗うのとウェットティッシュで拭くのどっちがきれいになるの?
これ、結構気になる方が多いのではないでしょうか?
ウェットティッシュで手をふくことは手洗いの代替になりうるのかという話です。
一応そのような研究はされています。
四国大学の研究では、
「ティシュ使用後の除菌率は,多くのものが50%以下だった。
また同じメーカーで比較するとアルコールタイプの方がノンアルコールよりも除菌効果が高い傾向があった。
手洗いと比較するとティシュの残菌率が低い。」
となっておりますが、
人によって洗浄前の手の菌の数や種類が異なるうえに、手洗いの熟練度が異なるため、何とも言えないようです。
ちなみに、手洗い石鹸の除菌効果を比較した過去記事はコチラ
https://www.rikeidamono.com/entry/2019/08/29/210431
液体タイプの消毒薬とウェットティッシュを比較すると
http://nurs.med.nagoya-cu.ac.jp/kansen.dir/common/dl/data08.pdf
統計学的にも、液体タイプの方が除菌効果が高いようですが、ウェットティッシュ同士を比較すると除菌効果に有意な差はないようです。
終わりに
行楽シーズンの手指消毒には液体の消毒液が最適な気がします。
最近ではポケットタイプの手指消毒薬が発売されているので、それを持っていくのがベストな気がします。
【指定医薬部外品】キレイキレイ 薬用ハンドジェル
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【指定医薬部外品】消毒用エタノールAケンエースプレー式 100ml(消毒)
キレイキレイ 薬用 泡ででる消毒液 携帯用 50ml(指定医薬部外品)
後、除菌というワードを過信しすぎない方がいいかもしれませんね。