どうも、バレリーナの端くれです。
ストレッチによるスポーツ障害のお話。
※これは、ダンサーの方など、常人離れした柔軟性が必要な方向けではなく、健康のためにストレッチをしている一般の方向けの記事です。
はじめに
ストレッチ専門ジムができるほど、ストレッチが流行しているようですが、皆さんは体が柔らかいですか?
YouTubeで「誰でも180°開脚」とか言っている動画を見て「ふざけんな!できるわけないだろ!硬い奴なめんな!」と思っている皆さん。
実は、あなたは硬いわけではないかもしれない。
ストレッチしたら柔らかくなるとかいう話ではなく、今のままでも十分かもしれないよという話。
無理なストレッチは麻痺のリスク
一般人が、必要な筋肉をろくに鍛えずにいきなり力任せにストレッチをすると、脱臼・靱帯断裂の原因になるだけでなく、神経が伸びて切れてしまい、麻痺や神経痛の原因になります。
このようなことは、比較的体の柔らかい方が無理をしてとか、ストレッチは痛ければ痛いほど効くと思っている方がなりやすいそう。
なので、スーパーラッキー骨格以外の方が180°開脚を目指そう系の動画を無理してまねするとひどい目に合うかもしれない。
恐らく、一般の方は、180°開脚ができること、I字バランスができることではなく、適度な柔軟性を身に着けて、体の巡りをよくしたいとか、けがを予防したいとかをストレッチの最終目標に掲げているはずなのです。
けが予防のためのストレッチでけがをしては、元も子もないですよね。
他にも怪我に繋がりやすいストレッチ法
同じストレッチに時間をかけすぎる
各筋肉に対して20秒キープのストレッチを3セットずつ、というのが、柔軟性を上げるのに効果的。60秒以上キープするのは逆効果。
朝起きてすぐにストレッチをする
朝は筋肉が最も硬く、体温も低いため、ストレッチには不向き
ウォーミングアップをしない
筋肉が温まっていない状態で負荷の大きいストレッチをすると、ねんざの原因になります。
バレリーナでも、負荷の大きいストレッチをする前に、負荷の小さいストレッチをたくさんしてウォーミングアップをします。
腕と足で満足する
体全体の健康とバランスを保つためには、基本的な筋肉は全部ストレッチすべき。
下のページでは、他にもストレッチのNGが書いてあるので参考にしてください
https://www.cosmopolitan.com/jp/beauty-fashion/workout/tips/a865/ways-youre-stretching-wrong/
適度な柔軟性とは?
1.肩関節
まっすぐに立ち、片手は肩から背中へ、もう片方の手は下から背中へ回す。両手の指先の距離で判断する。反対側も同様に。
【柔軟性不足】両手の指先が10cm以上離れている。
【適度な柔軟性】指先どうしが軽く触れるか、離れても10cm程度。
【過度な柔軟性】両手の指が握れる。
2.大胸筋
壁に横向きに立ち、片手を後ろに伸ばして手のひらを壁につける。反対側も同様にする。
画像参考
https://kusuda-sekkotsu.com/stretch-pectoralmuscle/
【柔軟性不足】肩が壁から離れ、上腕を壁に付けることができない。
【適度な柔軟性】前腕と上腕を無理なく壁につけることができる。
【過度な柔軟性】前腕、上腕、肩を壁につけたまま体を楽にひねることができる。腕が肩の高さ以上に上がる。
3.太ももの内転筋
あぐらをかくように座り、左右の足裏を合わせ、両ひざの高さをチェックする。
【柔軟性不足】左右のひざと床の間が握りこぶし3コ以上あく。
【適度な柔軟性】左右のひざと床の間が握りこぶし1~2コ程度あく。
【過度な柔軟性】両ひざが床につく
4.お尻の筋肉
あぐらをかくように座り、前のふくらはぎを下から両手で持って胸に引き寄せ、高さをチェックする。
【柔軟性不足】ふくらはぎを引き寄せづらく、床と平行にならない。
【適度な柔軟性】ふくらはぎと床が平行になる高さまで無理なく引き寄せられる。
【過度な柔軟性】すねをあごの高さまで無理なく引き寄せられる。
5.太ももの前側
うつ伏せになり、片ひざを後ろに曲げる(体の柔らかい人はあおむけになる)。反対側も同様にする。
【柔軟性不足】片手で足をつかむことができない。
【適度な柔軟性】片手で足を持ってお尻に引き寄せたとき、かかととお尻が5~10cm程度まで近づき、腰に痛みを感じない。
【過度な柔軟性】あおむけになり、片ひざを曲げてもひざが浮かない。
6.ふとももの裏側
あおむけになり、片ひざを立てる。反対側のひざを両手で持ち、足を引き寄せる。反対側も同様にする。
【柔軟性不足】股関節の角度が90度以上になる。
【適度な柔軟性】股関節の角度が90度になるまで足を引き寄せられる。
【過度な柔軟性】股関節の角度が90°未満になる
7.お尻の奥
うつ伏せになり、片ひざを後ろに曲げる。片手でかかとをつかみ、ひざ下を外側に倒す。反対側も同様にする。
【柔軟性不足】ひざ下を外側に倒せない。
【適度な柔軟性】ひざ下を外側に倒したとき、反対側の骨盤が浮かない状態で45度程度開く
【過度な柔軟性】ひざ下を外側に倒したとき、45°以下になるまで開く。
8.足の付け根
片ひざ立ちになり、両手を太ももに置き、後ろの足の股関節を伸ばす。反対側も同様にする
【柔軟性不足】股関節をまっすぐに伸ばせない。
【適度な柔軟性】股関節を無理なくまっすぐに伸ばせる。
参考ページ
https://www.nhk.or.jp/lifestyle/article/detail/00215.html
終わりに
私がやると、ほとんどが過度な柔軟性になる結果でした。(←バレリーナだから当然だ)
そうでない方でも、意外と適度な柔軟性のハードルが低いなと思ったかと思います。(違ったら、すみません)
よくあるストレッチのポーズでいうなら、前屈は指先がつけば十分、開脚は90°開けば十分だそうです。
https://www.nhk.or.jp/lifestyle/article/detail/00217.html
間違ったストレッチや、自分の体に合っていないストレッチで体を壊さぬようお気をつけて!