理系だもの

コミュ障理系会社員兼バレエダンサーの日記。健康食品のガチすぎるレビューから、ニュースについての自分なりの意見を書いたりしています。ためになる記事も多分ある。理系だもの。好きなこと:バレエ・ダンス鑑賞・音楽を聴くこと(推しは奏音69さん)、嫌いなこと・人:フェミニスト・媚びること・ストレッチ

新型コロナ治療薬の臨床試験が始まったので、誰も読んでないであろう作用機序を解説する

どうも、理系です

新型コロナウイルスに対して、アビガンやレムデシビルという薬が使えるかもという話が出てきたので、今回は、おそらく読者のうち、薬剤師さん以外の誰も読んでいないであろう添付文章を片手に抗ウイルス薬について解説していく。

アビガンの概要

この薬剤はノイラミニダーゼ阻害薬(タミフル・イナビルなどのいわゆる抗インフルエンザ薬)に耐性を持つインフルエンザウイルスに感染した患者に用いられる抗インフルエンザ薬です。

 

インフルエンザという病名はよく聞くにも関わらず、皆さんがこの薬の名前に聞き覚えがないのは、この薬が処方されるのは、他の抗インフルエンザ薬が効かない、あるいは、新型のインフルエンザにかかり、国が必要と判断した時にのみ使われるからである。

一言でいえば、「最後の砦」的な薬である。

おいそれとは使えないということがお分かりいただけるだろう。

 

ちなみに、この薬、催奇形性があるので、妊婦は禁忌です。妊婦さんは予防に全力を注いでくれ、もう、出歩かない方がいいかもな。

 

https://pins.japic.or.jp/pdf/newPINS/00066852.pdf

 

レムデシビルの概要

https://www.nih.gov/news-events/news-releases/nih-clinical-trial-remdesivir-treat-covid-19-begins

WHOが唯一の希望と言った抗ウイルス薬。

作用機序はアビガンとはちがうのですが、作用するポイントは同じなので、次の章でまとめて説明する。

この薬の一番の特徴は、アデノシンという核酸複合体に非常に似た構造をしている点で、エボラ出血熱の治療薬として開発された。SARSやMARSなど、幅広いRNAウイルスに有効と言われている。

 

 

作用機序

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アビガンは細胞内でリボシル三リン酸体(ファビピラビルRTP)に代謝され、ファビピラビルRTPがインフルエンザウイルスの複製に関与するRNAポリメラーゼを選択的に阻害すると考えられている。

レムデシビルはレムデシビルは代謝されてその活性型GS-441524になる。 GS-441524は、ウイルスRNAポリメラーゼを混乱させ、ウイルスエキソヌクレアーゼ(ExoN)による校正を回避するアデノシンヌクレオチドアナログであり、ウイルスRNA産生の減少を引き起こすと考えられている。

「先生、日本語を話してください」

と言われた気がするので、解説していく、

インフルエンザウイルスやコロナウイルスは、タンパク質でできた被殻と被殻の中にあるRNA(遺伝子)でできている(このようなウイルスをRNAウイルスと呼び、コロナウイルスもRNAウイルスに分類される)。

http://jsv.umin.jp/news/news200210.html

https://www.niid.go.jp/niid/ja/from-idsc/2482-corona/9303-coronavirus.html

ウイルスは、そのままでは自分を増やすことができないので、細胞の中に寄生して、規制した細胞の複製機構を利用して増える。

この複製機構において、遺伝情報のコピーと被殻タンパク質の合成が行われるのだが、RNAポリメラーゼという酵素が働かないと、遺伝情報はあるが、その遺伝情報が増えない、そして、作りたいタンパク質の設計図がないという状態になるため、タンパク質が合成されなくなる。

タンパク質がなければ、ウイルスの体が作れないので、ウイルスが増えず、細胞性免疫にやられてウイルス死亡というわけである。

 

ちなみに、タミフルなどの従来の抗インフルエンザ薬は、増えたウイルスが寄生細胞から出ていくときに、寄生細胞とのつながりを切る酵素(ノイラミニダーゼ)を阻害することにより、寄生細胞外にウイルスが出ていくのを阻止する。その後、細胞性免疫にやられて宿主細胞死亡からのウイルス死亡。

 

消毒薬について

参考までに、各種消毒薬の消毒スペクトルを示しておく。

「消毒薬強さ比較」の画像検索結果

コロナウイルスはエンベロープ(脂質を含む被殻)を持つウイルスなので、アルコールなどの消毒の効果が得やすいタイプのウイルスに分類されます。(アルコールに脂質が溶けて被殻が壊れるため)

そのため、アルコールを用いた手指の消毒というのは非常に理にかなった予防法であると考えられる。

しかし、世の中は、消毒用アルコール不足。

そこで、俺はここであえてうがい薬を激推ししておく。(結構薬局で売れ残っていたので)

消毒の効果は持続しないので、知らず知らずのうちに汚い手を口の近くにもっていっている可能性がある。

また、呼吸をするときにウイルスを吸い込んでいる可能性がある。

鼻とのどは繋がっているため、うがい薬でのどを消毒するのは、口を介したウイルスの侵入および、鼻を介したウイルスの侵入を両方とも防ぐことができるとかんがえられる。(あ、私はイソジンうがい薬関係者ではございません)

 

終わりに

コロナウイルスが消毒薬が効きやすいエンベロープウイルスってのを言うだけでも、パニックはマシになるのではと思い、おまけで消毒薬の話も入れました。

 

最近アクセスの増え方がエグイから、ゆる記事を出しにくいぜぃ!!

俺から、薬学部卒を取ったら、ただの理系。俺から理系を取ったら、ただのボカロオタです。