理系だもの

コミュ障理系会社員兼バレエダンサーの日記。健康食品のガチすぎるレビューから、ニュースについての自分なりの意見を書いたりしています。ためになる記事も多分ある。理系だもの。好きなこと:バレエ・ダンス鑑賞・音楽を聴くこと(推しは奏音69さん)、嫌いなこと・人:フェミニスト・媚びること・ストレッチ

コロナパニックの皆様へ-髄膜炎のお話-

どうも、理系です。

 

山梨県の20代男性がコロナ陽性で髄膜炎を併発していたというニュースが話題ですね。

 

巷のツイートを見ると「インフルとか風邪と同じって言ってた奴、出てこい」とか「政府はクソ」というツイートがコピペのように並んでおり、「こういうやつらがデマを流すんだな」と半ばあきれております。

 

ということで、今回も公式(国立感染症研究所のホームページ)を参照して、あふれかえっている髄膜炎に関するデマを否定していこうと思う。

 

最近、医療関係のフォロワーさんが増えたので、脳外科界隈の方もいらっしゃると思います。

申し訳ありませんが、この記事では髄膜炎の常識レベルの話しかしないので、退屈であればそっとページを閉じてください。

 

髄膜炎とは

https://www.niid.go.jp/niid/ja/kansennohanashi/520-viral-megingitis.html

http://utanohosp.jp/html/patient/know/neurology_05.html

髄膜炎は脳の周りを覆っている髄膜に、脳炎は脳自体に炎症がおこる病気です。髄膜炎の原因は、細菌やウイルス、結核、真菌(カビ)などの病原体が侵入する感染症が主です。また、髄膜炎・脳炎には、感染症によるものだけではなく、自分の免疫の作用で自己抗体を作成し、自己抗体が脳に炎症を引き起こす自己免疫性脳炎があります。

 

「髄膜炎」の画像検索結果

 

髄膜炎の種類

細菌性髄膜炎:代表的なものは頭痛、発熱、意識障害、首の硬直です。炎症が脳にまで及ぶと意識がぼんやりして普段と様子が異なったり、けいれんが起こることがあります。また、炎症が起こった脳の部位に応じて言葉が出にくくなる失語の症状や、空間認知がしにくくなるなどの症状が出現します。高齢の方や免疫抑制剤治療を受けている患者さんは、こういった感染症のリスクが高い上に、症状が乏しいことがあるので注意が必要です。

https://www.niid.go.jp/niid/ja/kansennohanashi/405-neisseria-meningitidis.html

https://www.niid.go.jp/niid/ja/bac-megingitis-m/735-idsc/2113-idwrs-1216.html

 

結核性髄膜炎:頭痛、発熱、嘔吐、意識障害、物が二重に見えるなどです。結核性髄膜炎は細菌性髄膜炎より頻度は低いですが、特にHIV感染症や抗がん剤治療、ステロイド治療などによって免疫機能が低下している患者さんは発症のリスクとなります。

 

真菌性髄膜炎:頭痛や発熱、嘔吐や首の硬直など他の髄膜炎と同様です。発熱は細菌性よりも軽く、微熱となることもあります。真菌性髄膜炎のうち最も多いのはクリプトコッカスとされています。鳥の糞に混じった病原体を気づかないうちに吸い込む、などの経路で感染します。真菌を吸い込むことは珍しくなく、特に免疫力が低下している患者さんは注意が必要です。

海外での事例

https://www.niid.go.jp/niid/ja/route/mycosis/1972-idsc/iasr-out/3102-fr3951.html

 

ウイルス性髄膜炎:高熱や頭痛、嘔吐と首の硬直などが見られます。髄膜炎のうち最も頻度が多いのがウイルス性髄膜炎です。原因ウイルスにはエンテロウイルスやコクサッキーウイルス、エコーウイルスなど多数のウイルスが挙げられます。幼児期や学童期にかかることが多いですが、一般的に対症療法が中心で予後は良好とされます。http://utanohosp.jp/html/patient/know/neurology_05.html

https://www.niid.go.jp/niid/ja/viral-megingitis-m/viral-megingitis-iasrtpc/8085-460t.html

 

ヘルペス脳炎:発熱、頭痛、嘔吐、首の硬直、意識障害(覚醒度の低下、幻覚・妄想など)、けいれん、記憶障害、言語障害、人格変化や異常行動などが認められます。

ヘルペス脳炎は4と同じウイルス性脳炎ではありますが、脳にまで炎症をおこし、症状も急性で重篤であり、致死率も30%ほどあるとされ、別に扱われます。治療に関しても、ⅳ.のウイルス性髄膜炎の場合にはウイルスに対しての治療は行いませんが、ヘルペス脳炎ではヘルペスウイルスに対しての抗ウイルス薬を直ちに開始する必要があります。

https://www.niid.go.jp/niid/ja/typhi-m/iasr-reference/2466-related-articles/related-articles-472/8950-472r09.html

 

今回はコロナウイルスによる髄膜炎なので、ウイルス性髄膜炎が当てはまります。

ウイルス性髄膜炎(無菌性髄膜炎)の原因ウイルス

fig1

ヘルペスウイルスは独自の治療法になるため、省略する。

また、髄膜炎を起こすことが名前から見て取れるものも省略する。

 

エンテロウイルス

大人は通常感染しても無症状。子どもの夏風邪の原因の代表格。

 

アルボウイルス

蚊が媒介するウイルス。デング熱や熱帯性出血熱や日本脳炎のウイルスがこれに含まれる

 

ムンプスウイルス

いわゆるおたふくかぜのウイルス。

 

HIV

言わずと知れたエイズのウイルス

 

アデノウイルス

風邪の原因となるウイルス

 

水痘・帯状疱疹ウイルス

水疱瘡のウイルス

 

サイトメガロウイルス

日和見感染症。

 

ライノウイルス

風邪のウイルス

 

もういいでしょうか、下の方にはインフルエンザウイルスも含まれていますし、解説をしたウイルスの中には、風邪というありふれた病気のウイルスも含まれています。

 

つまり、風邪でもインフルエンザでも、ウイルスが脳脊髄液中に入って、脳に移行し、炎症を起こせば髄膜炎になるんです。

 

新型コロナウイルス感染症に特異な症状ではありません。

 

恐らく、今回のケースで問題にすべきなのは、重症化して自力で動けなくなった場合に発見が遅れやすい人(一人暮らしの人)をどう守るかということでしょう。

 

コロナは怖い怖いと騒ぎ立てることが、今回のニュースへの正しい反応とは思えないのです。