理系だもの

コミュ障理系会社員兼バレエダンサーの日記。健康食品のガチすぎるレビューから、ニュースについての自分なりの意見を書いたりしています。ためになる記事も多分ある。理系だもの。好きなこと:バレエ・ダンス鑑賞・音楽を聴くこと(推しは奏音69さん)、嫌いなこと・人:フェミニスト・媚びること・ストレッチ

消毒薬の作用機序を添付文書片手に解説する

どうも、理系です。

 

「ウイルスが熱に弱いから27℃のお湯を飲めば除菌される」というデマも、発信源が特定されたようで、「デマ許さないマン」と化した俺は満足である。

いやぁ、しかし、何の情報を見てこんなこと思いついたんだろうか。

 

それはさておき、

俺のブログの読者の皆様はエタノールが消毒効果を示すことは知っていると思うけれど、エタノールを含めた消毒液がどのような機序で微生物を殺しているかは知らない人、今使っている除菌グッズの除菌成分がウイルスに効果がある成分かを知らない人が多いと思うので、添付文書を参照して解説していく。

 

次亜塩素酸ナトリウム

①酵素,核タンパクの-SH基の酸化作用

②細胞膜のタンパクとN-Cl結合を作って代謝を阻害

③膜の透過性に異常をきたす

④細胞内へ浸透し、原形質と反応し毒性化合物(N-Cl)を形成する

細菌とウイルスの両方に効果あり。

効能・効果  用法・用量  本品希釈倍数 
手指・皮膚の消毒  有効塩素濃度100〜500ppm(0.01〜0.05%)溶液に浸すか、清拭する。  120〜600倍 
手術部位(手術野)の皮膚の消毒、
手術部位(手術野)の粘膜の消毒 
有効塩素濃度50〜100ppm(0.005〜0.01%)溶液で洗浄する。  600〜1,200倍 
医療機器の消毒  有効塩素濃度200〜500ppm(0.02〜0.05%)溶液に1分間以上浸漬するか、または温溶液を用いて清拭する。  120〜300倍 
手術室・病室・家具・器具・物品などの消毒 

有効塩素濃度200〜500ppm(0.02〜0.05%)溶液を用いて清拭する。 

120〜300倍 

最大の欠点は、金属を変性させる(酸化作用)があるので、金属のものの消毒には用いることができない。

https://www.info.pmda.go.jp/go/pack/2611700Q1038_2_06/

 

ポビドンヨード

イソジンです。

次亜塩素酸Naと同じく、タンパク質を酸化させることにより殺菌作用を示す。

ウイルス  ポビドンヨード製剤(10%液剤)の希釈倍率
(PVP-I濃度) 
作用時間  ウイルス不活化率 
単純ヘルペスウイルス  10倍(1.0%)  30秒  99.99%以上 
アデノウイルス  10倍(1.0%)  30秒  99.9%以上 
風疹ウイルス  10倍(1.0%)  60秒  99.99%以上 
麻疹ウイルス  10倍(1.0%)  60秒  99.0%以上 
ムンプスウイルス  10倍(1.0%)  60秒  99.99%以上 
インフルエンザウイルス  10倍(1.0%)  30秒  99.99%以上 
ロタウイルス(サル)  10倍(1.0%)  30秒  99.9%以上 
ポリオウイルス  2倍(5.0%)  30秒  99.9%以上 
HIV  200倍(0.05%)  30秒  99.9%以上 
サイトメガロウイルス  10倍(1.0%)  30秒  99.9%以上 
SARSウイルス  10倍(1.0%)  60秒  99.99%以上 
鳥インフルエンザウイルス(高病原性)  5倍(2.0%)  10秒  99.99%以上 
鳥インフルエンザウイルス(低病原性)  5倍(2.0%)  10秒  99.99%以上 
豚インフルエンザウイルス  10倍(1.0%)  10秒  99.99%以上 
カリシウイルス(ネコ、イヌ)  40倍(0.25%)  10秒  99.9%以上 
マウスノロウイルス  50倍(0.2%)  15秒  99.99%以上 

https://www.info.pmda.go.jp/go/pack/2612701Q3466_2_01/

 

アルコール

一般に売られている消毒用エタノールは、イソプロパノールが配合されているものもある。作用機序は、タンパク凝固作用と、細胞膜(油でできた膜)溶解により、微生物を死滅させる。

https://www.info.pmda.go.jp/go/pack/2619821X1022_1_02/

あまりにも有名な消毒薬なので、詳細は割愛する。

 

ベンザルコニウム塩化物液

いわゆる逆性石鹸。

陽電荷を持つ原子団が菌体表面に吸着し、菌体タンパクを変性し、細胞膜破壊や細胞内の酵素タンパクを変性し、細胞が呼吸できなくします。

そのため、呼吸をしないウイルスにはノーダメージです。

https://www.kegg.jp/medicus-bin/japic_med?japic_code=00058106

 

クロルヘキシジングルコン酸塩

ヒビテンです。

細胞膜に吸着し、細胞膜障害と細胞質の漏洩を起こし、さらに、酵素タンパクに吸着して作用を阻害します。

ウイルスには細胞膜が存在しないので、ウイルスには効果がないと考えられています。

 

皆様、いかがでしたか??消毒薬は、アルコールだけではありません。

また、作用機序にタンパク変性というワードが何度か出てきましたが、このタンパクは、ヒトのタンパクも例外ではありません。ヒトのタンパクだって変性させます。

子どもの手の届かないところに保管する。取り扱い説明書を読むなど、安全面に十分に注意してご使用ください。