どうも理系です。
日本の企業が開発したアビガンが中国で新型コロナウイルス感染の治療薬として認可されました。
https://news.livedoor.com/article/detail/17979702/
ということで、皆さんが読んでいないであろう最近のコロナニュースを下にのせてみる
アビガンってどんな薬?
過去の記事を引用する形になるが、
アビガンは従来の抗インフルエンザ薬が効かない耐性型のインフルエンザウイルスに感染した時のみに使用可能な最後の砦的な薬である。
http://fftc.fujifilm.co.jp/med/abigan/index.html
そのため、作用機序も通常の抗インフルエンザ薬とは異なる。
インフルエンザウイルスやコロナウイルスは、タンパク質でできた被殻と被殻の中にあるRNA(遺伝子)でできている(このようなウイルスをRNAウイルスと呼び、コロナウイルスもRNAウイルスに分類される)。
http://jsv.umin.jp/news/news200210.html
https://www.niid.go.jp/niid/ja/from-idsc/2482-corona/9303-coronavirus.html
ウイルスは、そのままでは自分を増やすことができないので、細胞の中に寄生して、規制した細胞の複製機構を利用して増える。
この複製機構において、遺伝情報のコピーと被殻タンパク質の合成が行われるのだが、RNAポリメラーゼという酵素が働かないと、遺伝情報はあるが、その遺伝情報が増えない。
そして、作りたいタンパク質の設計図がないという状態になるため、タンパク質が合成されなくなる。
タンパク質がなければ、ウイルスの体が作れないので、ウイルスが増えず、細胞性免疫にやられてウイルス死亡というわけである。
ちなみに、タミフルなどの従来の抗インフルエンザ薬は、増えたウイルスが寄生細胞から出ていくときに、寄生細胞とのつながりを切る酵素(ノイラミニダーゼ)を阻害することにより、寄生細胞外にウイルスが出ていくのを阻止する。その後、細胞性免疫にやられて宿主細胞死亡からのウイルス死亡。
日本では?
日本でも臨床試験は始まっている。
80人程度の規模で、アビガンを含む3つの薬が治療候補薬になっている。
ワクチンは?
https://news.livedoor.com/article/detail/17975580/
アメリカでは健常者を用いた毒性試験が実施されている。
アメリカのワクチンは従来タイプのウイルスタンパクを用いたもので、日本で阪大が開発しているものとは機序が異なる。
この辺の詳しいことは過去記事へ。
WHOは検査を推進しているが、アビガンが日本人にも効果があることが示されないうちに、全数検査を行ってもあまり意味がない。ただただ検査技師さんの時間を無駄にするだけである。
というのも、新型コロナウイルス感染に対する治療薬は存在しないので、対症療法をするしかないからである。
例え、検査をしたとしても、しなかった場合と医者がやることは同じなのである。
便乗詐欺があるみたいなので注意喚起しておく
【事例1】市役所の職員を名乗る男から非通知で電話があり、「新型コロナウイルスが流行しているので、気を付けるようにと高齢者に電話しています」と言われた。
【事例2】「行政からの委託で消毒に行く」という電話がかかってきた 「新型コロナウイルスの感染を防ぐために、行政から委託を受けて消毒に回っているが、どうか」と、業者からの電話が自宅にかかってきた。行政とはどこか、と尋ねたが答えなかった。費用はかかるのか、と聞くと「面積によって違う」と言われ、要領を得なかった。翌日も同じ業者から電話があり、「新型コロナウイルス感染防止のパンフレットを持参したい」と言われ、要らないと答えて電話を切った。