理系だもの

コミュ障理系会社員兼バレエダンサーの日記。健康食品のガチすぎるレビューから、ニュースについての自分なりの意見を書いたりしています。ためになる記事も多分ある。理系だもの。好きなこと:バレエ・ダンス鑑賞・音楽を聴くこと(推しは奏音69さん)、嫌いなこと・人:フェミニスト・媚びること・ストレッチ

どうせ誰も調べないから味覚障害を併発する疾患をまとめてみた

どうも、理系です。

某野球選手が新型コロナウイルス感染症になり、その時に「味覚障害」が出たということをきっかけに、世界各国で新型コロナウイルス感染症と味覚障害の併発症例が報告された。

んで、「自分は味覚が変だ。コロナかも!」という方が病院に殺到している。

このパニックを少しでも鎮静させたい、まだ冷静な方に正しい情報をお伝えしたいということでこの記事を書かせていただく。

味覚障害

味覚の感度が低下したり、消失したりする状態が味覚障害である。甘味、酸味、塩味、苦味、旨味などの味覚が低下したり、何を食べても味を全く感じなくなるというケースだけでなく、口の中に何もないのに塩味や苦味を感じることや何を食べてもまずく感じてしまうことなどの症状もある。

原因としては大きく分けて4つ考えられる。
1.口腔内の異常
2.脳の異常
3.神経の異常
4.その他(老化・心因性など)

では、それぞれについて解説していく。

1.口腔内の異常

舌の異常

1亜鉛欠乏症

舌の表面に存在する味を感じるセンサー(味蕾)は亜鉛がないと活性化できない。

そのため、体内に亜鉛が不足した状態では味覚に異常が生じる。

亜鉛の摂取不足だけが原因ではなく、腎障害・利尿薬服用による亜鉛の排出促進によっても亜鉛欠乏症は引き起こされる。

2舌炎

舌炎はこの味蕾のある舌の表面が炎症によって赤くなり、食べ物によってしみたり、歯にあたって痛み、味が見分けにくくなる味覚障害を起こす。
原因はいろいろで、熱い食べ物による火傷、義歯による傷、ウイルスによる感染などによるものがある。

3糖尿病

糖尿病モデル動物において、味蕾の細胞が減少することが明らかになっており、糖尿病患者における味覚障害合併の原因の一つではないかと考えられている。

4貧血

高度な鉄欠乏性貧血では舌が赤く平坦になり、舌炎を起こすことがある。
他の3つに比べると味覚障害との関連性は低い。

舌以外の口腔内の異常

ドライマウス
唾液の分泌が減ったり、口呼吸などで口腔粘膜の水分が失われて起こる疾患。
唾液の量が減ると食べ物の味物質が溶け出しにくくなったり、味蕾が働きにくくなるために、味覚障害が起こる。
原因としては、加齢をはじめ、良く噛まないで早食いをする食生活、生活習慣病、精神的なストレス、薬の副作用などが挙げられる。

2. 脳の異常

脳梗塞、脳出血、頭部外傷

脳梗塞は脳の血管に血液の塊(血栓)が詰まることによって、脳の組織が破壊される疾患。

脳出血は脳内の血管が破れて出血する疾患で、脳の中にできた血液の塊が周囲の組織を圧迫すると脳の障害が進む。

この脳の障害が味覚情報を処理する部位に味覚障害が起こる。

また、頭部外傷によって味覚に関与する中枢神経が障害されると味覚障害を起こす。

3.舌と脳を繋ぐ神経の異常

1糖尿病
糖尿病の合併症の神経障害で、味覚を伝達する神経が侵されると味覚障害が生じる。

2顔面神経麻痺
顔の筋肉を支配している顔面神経がおかされることによって、顔の片側に突然麻痺が起こり、まぶたが完全に閉じなくなったり、頬や口角がたれ下がってよだれが垂れるなどの状態になる。
また、まれに味覚障害が起こることがある。

3聴神経腫瘍

脳から耳に出ている聴神経に発生する良性の腫瘍で、脳腫瘍の約10%をしめる。
はじめは軽い耳鳴りが次第に強くなる場合は、聴神経腫瘍の可能性があります。腫瘍が大きくなると、腫瘍を切除しても聴力がおとろえたり、顔面神経に障害をきたし、麻痺が起こると味覚障害が生じることがある。


4.その他

心因性(うつ病やストレス)

これは、ストレスやうつ病により脳の神経細胞の興奮と抑制のバランスが崩れ、それにより、普段活性化しているはずの神経が活性化しなかったり、普段は抑制されている神経細胞が活性化したりという現象が起き、脳での味覚の情報処理がうまくいかなくなる。

その結果、味覚に異常をきたす。

風邪

熱を出した後に味が分からなくなってしまうことがあります。嗅覚が低下する「風味障害」と同時に起こることがある。
感冒中の味覚障害は自然に治ることが多いが、感冒後の味覚障害は治りにくいケースがある。

老化

一般に味蕾の働きは加齢とともに衰える(お年寄りが味の濃いものを好むのはこのせい)。
持病の有無にかかわらず、高齢者の半分程度は何かしらの味覚障害を持っているというデータがある。


参考
味覚障害1,059例の原因と治療に関する検討
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jibiinkoka/116/2/116_77/_pdf
「シンポジウム 味覚障害診療ガイドライン作成に向けて」味覚障害の原因
https://www.jstage.jst.go.jp/article/stomatopharyngology/25/1/25_1/_pdf

皆様へ

ここまで述べたように、味覚障害を併発する病気はたくさんあり、その多くが既に高齢者がかかっていてもおかしくない病気です。

こういった持病をお持ちの方については、味覚障害の原因は持病の方です。


個人的に、今回の騒動では、心因性のエセ味覚障害の人が大量発生して騒いでる印象。

といいますのも、いつ新型コロナウイルス感染症に感染してもおかしくない状況で不安な中、自分はコロナじゃないというお墨付きが欲しがる。

ただし、普通の病院ではコロナの検査をしてもらえないので、自分はコロナかもしれない検査の必要な人であることをアピールするために、無意識なうちに味覚障害の振りをし、自分は味覚障害だと思い込ませているのではないかと思う。

その結果、あたかも本当に味覚がおかしいと思い込んでしまう(プラセボ効果みたいな感じ)。

更に厄介なことに、こういう方の中にはコロナの検査をするまでもない客観的証拠があるにもかかわらず、それになかなか納得しなかったりする方がいる。

こういう方は、とにかく、自分がコロナの検査をしてもらうことが目的なので、コロナの検査をしなければ完全に納得させることは困難である。

そして、コロナの検査をしなければ、やぶ医者と吐き捨てて、他の病院へ行くなんていう「お前はコロナに感染したいんか?」ともとれる行動に出る。

思い込みで人は死ぬことが示されているのでその味覚バージョンじゃないかなと思う。


まだ冷静な皆様、周りでパニックになっている方がいらっしゃいましたら、この記事を見せて欲しい。

味覚障害を併発する病気はたくさんある。

煽るメディアが一番悪いんだけどな。