理系だもの

コミュ障理系会社員兼バレエダンサーの日記。健康食品のガチすぎるレビューから、ニュースについての自分なりの意見を書いたりしています。ためになる記事も多分ある。理系だもの。好きなこと:バレエ・ダンス鑑賞・音楽を聴くこと(推しは奏音69さん)、嫌いなこと・人:フェミニスト・媚びること・ストレッチ

モチベーションの敵は報酬である

どうも。理系です。
今回はモチベーションのお話。

他者に認められたいためにやることを「外発的動機づけ」といい、面白いからやることを「内発的動機づけ」という。

一般的に、学問というのは、先生や親に言われて認められるためにやる「外発的動機付け」に該当し、趣味は、自分が好きなものにハマるという「内発的動機づけ」に該当することが多い。

そして、皆さんご察しの通り、「内発的動機付け」の方が強烈である。

じゃあ、どうやって動機付けを強めるかという時にやりがちな、「テストで○○点以上取ったら、☓☓を買ってあげる」発言、自分の子供に言ったことはないだろうか?

確かに、報酬は強烈な動機付けになることが動物実験からも明らかになっているし、直感的にそうだろうと理解できるだろう。

しかし、この報酬は、麻薬と同じように、2回目からは1回目と同じ量では満たされなくなる。

つまり、報酬を目当てに勉強させるというのは、勉強のモチベーションは上げず、報酬を得るモチベーションしか上げない。

それゆえ、一度与えた報酬を無くしてしまうと、報酬と行動の間の相関関係が無いことがすぐに学習されてしまう。
すると、報酬を得るモチベーションは下がり、そもそもモチベーションがない勉強なんかできなくなる。

だから、ご褒美作戦でモチベーションアップってのはまやかしである可能性は十分にありえると予想できる。

ここまでは理系の机上の空論であるが、これを裏付ける報告が存在する。


「報酬を与えることは、結果的に学習意欲を下げる」これは、以下のような研究によって立証されている。

学生をAとBの2グループに分け、パズルを解かせる。
Aには解けたら報酬を与え、Bには与えない。
Bは単純にパズルが面白くて解いている(内発的動機付けによりパズルを解いている)。
次に、Aに「今回は報酬を与えない」と告げる。
すると、Bはパズルを解こうとしますが、Aは解くことをあまりしなくなるという結果が得られた。

他にもこのような研究がある。

3~5歳の絵を描くことが好きな子どもたちを3つのグループに分け、あるグループには、保育の自由遊びの前に絵を描いたらごほうび(賞状)をあげることを約束した。
そして、そのとおり子どもたちが絵を描いたら賞状を与えた。【報酬期待グループ】
もう一つのグループには、前もって何も伝えない代わりに、絵を描いたら賞状を与えた。【報酬期待なしグループ】
さらにもう一つのグループにはそういったごほうびの約束は一切せず、絵を描いても何も与えない。【報酬なしグループ】

 2週間後、実験者は子どもたちの自由遊びの時間の様子を観察した。

 その結果、【報酬なしグループ】や【報酬期待なしグループ】の子どもたちは、実験の前と変わりなく絵を描いていた。ところが、【報酬期待グループ】は以前よりも絵を描く子どもが減っていた。


 この2つの結果を見ると、楽しいからパズルをしたり、絵を描いていた(内発的動機付け)のが、報酬の存在により、報酬をもらうためにパズルをしたり、絵を描く(外発的動機付け)に変わってしまったと考えられる。

知的好奇心というものが存在するのであれば、学問にも内発的動機付けになりうるものは存在すると思う。
(例:問題が解けると嬉しいなど)
しかし、その内発的動機付けによる恩恵を更に大きくするためにご褒美をちらつかせてはならない。

短期的に見れば、確かに報酬は強烈な動機付けになりうるが、長い目で見れば、学問がもともと持っていたなけなしの内発的動機付けを奪い、報酬なしでは勉強できない子供を作ってしまう。

罰も同様である。

全国のお父さん、お母さん、子供のやる気の引き出し方について再度熟考していただきたい。



 https://www.kgk-net.com/blog/2016/01/11/%E3%81%94%E3%81%BB%E3%81%86%E3%81%B3%E3%81%AF%E9%80%86%E5%8A%B9%E6%9E%9C%EF%BC%9F/