理系だもの

コミュ障理系会社員兼バレエダンサーの日記。健康食品のガチすぎるレビューから、ニュースについての自分なりの意見を書いたりしています。ためになる記事も多分ある。理系だもの。好きなこと:バレエ・ダンス鑑賞・音楽を聴くこと(推しは奏音69さん)、嫌いなこと・人:フェミニスト・媚びること・ストレッチ

何故我々はピリピリとした空気を察知することができるのか

どうも、理系です。

 

今回の話題はストレスなのだが、ストレス解消法の話ではない。

 

我々はどうして他人のイライラを察知できるのか、そして、なぜ、自分は関係ないのにも関わらず、自分までイライラするのかというのが今回のテーマである。

 

 

他人のイライラをどうやって察知しているのか

皆さんが、「あ、この人イライラしてる」と感じるのはどういう時だろうか、

恐らく多くの人が、その人の発する言葉、態度などから判断すると思う。

 

例えば、ある人が物を乱暴に扱ったり、他人にキレていたり、「私、イライラしてます」と自己申告してきたり、不機嫌な表情だったりすると、「あぁこの人、イライラしてるなぁ」と分かる。

おそらく、視覚と聴覚により「あぁ、この人イライラしてんなぁ」と察知してるのではないかと予測できる。

 

しかし、我々がイライラやピリピリとした空気を感じるのは、必ずしもそういう「わかりやすくイライラしている人」を前にしたときだけではない。

 

例えば、にこやかに話しているし、言葉使いも穏やかだけれどもなんかピリピリしているとか、部屋のドアを開けた瞬間にピリピリとしたものを感じるというケースもあるため、我々は恐らく視覚と聴覚以外の感覚によっても人のイライラを察知しているのではないかと予想できる。

 

イライラはどうして移るのか

イライラしている人を見ると自分もイライラするという現象はだれしも経験があると思う。

 

文献によると、人がイライラしている人を見ただけで自分もイライラする割合は26%であり、相手が恋人であるとその割合が40%に跳ね上がる。

 

例えば、スーパーのレジで、クレーマーを見かけたとき、乗っていたバスの運転手がクラクションを頻繁に鳴らしている時、隣の人がイライラして貧乏ゆすりをしているとき、関係ないのに自分までイライラしてしまう。

 

このように分かりやすくイライラしている人を見てイライラするのは、ミラーニューロン(見たものの真似をする神経回路)で説明が可能である。

 

しかし、分かりやすくイライラしている人がいないにも関わらす、ピリピリとした空気を感じてしまい、居心地の悪さからイライラしてしまうのはミラーニューロンでは説明できない。

 

汗のにおいがイライラのサイン

Chemosignals of Stress Influence Social Judgments

journals.plos.org

という論文ではこの疑問に答えている。

 

ズバリ「ニオイ」である。

 

本論文では被験者に脇汗パッドを付けさせた状態でストレスをかけて、その時にかく汗をサンプリングし、全くの他人である評価者にその汗のにおいをかがせたのである。

コントロールとしてストレスがかかっていないときの汗のサンプルも用意し、評価者はこの汗の持ち主のストレスレベルを段階評価する。

当然、評価者はどの汗パッドがストレスを掛けた時の物かを知らない。

その結果、評価者はストレスのかかった汗のにおいを嗅ぐと、その人のストレスレベルは高いと評価した。

 

実際にストレスがかかったときにかく汗を分析したところ、ストレスがかかったときにしか分泌されないフェロモンのようなものが含まれていることが明らかになった。

また、脳が人がどれだけイライラしているかを評価するときに嗅覚を頼りにしているという知見もあることから、イライラは匂いで伝播するというのは間違いがなさそうである。

 

まとめ

嗅覚でイライラを感知する。かなり予想外でかつ、興味深い話である。

 

どんなに言葉や態度でイライラを隠していても、においを通じてそのイライラは伝わっている。

 

だから、本当に感じ良くしたいなら、作り笑顔の練習よりもむしろ、イライラの種をこまめに解消しておき、イライラ臭を発しないようにするというのが効果的ではないかと思う。

 

一方で、人からイライラをもらいたくないなら、イライラしている人から離れるのが一番というのは正解である。(見ざる・聞かざる・関わらずに加えて「匂わず」がキーワードですね)

 

参考

Chemosignals of Stress Influence Social Judgments

PLOS ONE October 2013 Volume 8 Issue 10

Pamela Dalton, Christopher Maute´, Cristina Jae´n, Tamika Wilson

journals.plos.org